みなさんはココアバター(カカオバター)という単語を聞いたことがありますでしょうか?ココアバター(カカオバター)はチョコレートの歴史と密接に関わっています。
いま私たちがよく食べるようになったチョコレートの歴史を、ココアバター(カカオバター)とは?ココアバターの原材料 成分と健康効果効能を交えてご紹介します。
1. ココアバター(カカオバター)とは?
ココアバターは、カカオバターとも呼ばれます。
カカオ豆を発酵させ、乾燥、粉砕して皮を取り除いて焙煎、こまかくすり潰してペースト状にしてできるカカオマスから、圧搾を加えて取り出した脂肪分がココアバターです。
2. ココアバターの原材料 成分とココアバターの健康効果効能
オレイン酸、パルチミン酸、ステアリン酸が主成分です。
このうち、オレイン酸は、オメガ9系脂肪酸の代表的な不飽和脂肪酸です。
オレイン酸は、油から取り入れるほか、体内でも合成されます。
血中の善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロール濃度を下げると言われています。
つまり、オレイン酸は高コレステロール、高エネルギーの食事が原因で過剰に増えた悪玉(LDL)コレステロールを抑制する効果があります。
ココアバター以外で代表的なオレイン酸を含む油には、オリーブオイルがあります。(オリーブオイルは低温で固化する場合もあります。)
また、オレイン酸はアーモンドやピーナッツにも含まれています。
さらにオレイン酸は、腸の働きを活発にさせるため、便秘を解消する効果があります。
オレイン酸は小腸で消化吸収されにくく、腸に刺激を与えるといわれています。
3. ココアバターから生み出された食べるチョコレート
カカオ豆を発酵させ、乾燥、粉砕して皮を取り除いて焙煎、こまかくすり潰してペースト状にしてできるカカオマスから、圧搾を加えて取り出した脂肪分がカカオバターということを、ご紹介しました。
ココアバターは、いま私たちが食べている「美味しいチョコレート」を作るのに必須な脂肪分です。
もともとチョコレートは、いまからおよそ4000年前、紀元前2000年ころ、飲みものとして食されていました。
そこから長い年月が経ち、1828年にオランダでチョコレート工場を経営していたファン・ハウトゥン親子が、カカオ豆を細かく粉砕したカカオマスからココアバターを搾り取って、ココアパウダーを製造する技術を生み出しました。
ファン・ハウトゥンのスペルは「VanHouten」。これを見れば、多くの人がピンと来るでしょう。これが現在でもココアの代名詞的な企業として知られる「バンホーテン」の始まりです。こうして粉末のココアパウダーが生産されるようになると、搾り取ったココアバターが余ります。
ココアバターを冷やして固めると「食べるチョコレート」ができることが発見されたのは、1847年のこと。
発明者は、イギリスの菓子職人ジョセフ・フライでした。彼はフライ社を設立し、当時の最先端技術だった蒸気エンジンを使って、板チョコレートの大量生産を始めます。
フライ社はすでに存在しませんが、同社を買収したキャドベリー社は現在でもイギリス最大規模のチョコレート会社として有名です。
さらに、ココアバターをただ固めれば美味しいチョコレートが作れるのではなく、ココアバターの結晶を整えるテンパリングという工程が必要になります。
4. 植物油脂不使用のおすすめチョコレート
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